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ストリート系ファッションが大流行した1990年代初期、東京でSupremeやStussyと並んでカリスマ的人気を誇っていたブランド、GOODENOUGH(グッドイナフ)
時代の流れに乗り、たくさんのブランドが立ち上げられる中、GOODENOUGHはかっこよさだけでなく他にはない面白みとセンスの溢れるアイテムが取り揃えられ、多くの若者がこぞって手に入れようと列を作っていました。
2017年にブランドは終了してしまったものの、多くの人を虜にしたあの【g】ロゴは現在も忘れられることなく色褪せない魅力を保っています。
そこで今回は、今もそのアイテムを求める人が後を絶たないブランド、GOODENOUGHの魅力や歴史、デザイナー、コラボなどについてお届けしたいと思います。
Contents
『GOODENOUGH』基本情報
数ある裏原系ブランドの中でも特に伝説的な存在として、現在も語り継がれる日本発のブランド。
GOODENOUGHのアイテムはシルエットやディテールにもこだわりが感じられ、モッズコートの袖を切り替えたり、ネルシャツのヨーク部分にロゴを入れたりと、うまくひねりをきかせたデザインでユーザーの心を掴みました。
また、定番のシンプルなロゴTシャツは着心地も良く、袖口に【g】のロゴタグがポイントとして施され、リアルクローズとしての使いやすさにも定評がありました。
ハイクオリティで大人になっても着られるデザイン。その高い需要は長く続き、型数やリリースされる枚数の少なさからプレミア化し、高値で取引されるアイテムも多数。
さらに、デザイナーを務めた藤原ヒロシ氏の、自分の名前を出すことで服本来の良さを見てもらえないかもしれないという思いから、長い間デザイナーが誰かを明らかにしなかったことや、ブランドの人気が絶頂の時に突如活動を休止し、その半年後に再開するというミステリアスな歩みもこのブランドの魅力となりました。
『GOODENOUGH』歴史を振り返る
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1990年、C.Eのデザイナーを務めるSKATE THING氏の誘いで、藤原ヒロシが中心となり、岩井徹氏、水継氏を加えた4人を創立メンバーとしてブランドが設立。公式にはデザイナーはシークレットとされていました。
1998年、絶頂期にもかかわらず突然ブランドが活動休止となります。
1999年、休止から半年後、活動再開。
2004年、セカンドラインとしてRESONATE GOODENOUGHがスタート。
2017年、ブランド終了
『GOODENOUGH』デザイナー(藤原ヒロシ)紹介
1964年、三重県伊勢市で生まれ、中学生の頃にパンクに出会い、ロンドンのカルチャーに惚れ込んだ藤原ヒロシ氏は、18歳でロンドンに渡り、その後マンハッタンにも訪れます。
帰国後、東京でDJとしての活動を開始し、日本人で初めてスクラッチを披露。
1985年にはヒップホップユニットを結成、翌年には日本初のクラブミュージックレーベル、MAJOR FORCEの設立に携わりました。
その後、作曲家、音楽プロデューサー、アレンジャーとして活動。
2006年にDJを辞め、ギターでの音楽活動を始めたのち、2011年にYO-KINGとのユニット及びソロ活動を始めます。
音楽活動と並行して活動していたファッションの道では、ストリート系ファッション雑誌のグラビアページの常連となり、彼が雑誌で紹介した商品が次々ヒットするなど、その才能から世界中のファッション関係者からキング・オブ・ストリートと呼ばれるほどの存在となります。
仲間と共にスタートさせたブランド、GOODENOUGHは同時発展途上だった原宿裏通りに新しい風を吹かせました。
首元に付けるのが当たり前だったタグを初めて袖口に付けたのは藤原ヒロシ氏であり、スニーカーブームの火付け役であるとも言われています。
『GOODENOUGH』コラボしたブランドは?
これまで数々のブランドとのコラボでファンを魅了し続けてきた藤原ヒロシ氏。
そんな彼が一番最初に手掛けたコラボが1995年、GOODENOUGHと吉田カバンのPorterとのDJバッグだったのだとか。以降、ポーターとはボディバッグ、ボストンバッグ、リュックなど、さまざまなタイプのバッグを発表しています。
裏原ブームの頃から親交のあるストリート系ファッションブランド、Supremeとは、互いのブランドロゴを重ねたり組み合わせたりと遊び心がありながら主張しすぎないスタイリッシュなデザインで、使い勝手も着心地も良いさまざまパターンのTシャツが発表されました。
ブランド設立25周年には、スポーツブランドのNIKEと、NIKE x GOODENOUGH x fragment design のCOURT FORCE SPと題し、スケーター人気が高そうなコートフォースに、サイドから背面に大きく入れられたGOODENOUGHのロゴが特徴的な存在感バツグンのスニーカー。
アメリカのスポーツカジュアルブランドUndefeatedとのコラボではTシャツ、カットソー、カーゴパンツなど、機能性とデザイン性の高さだけでなく、着心地も良く、ベーシックなトーンのカラー展開でコーディネートしやすいアイテムの数々が発表されました。
『GOODENOUGH』を愛用する芸能人
藤原ヒロシ氏が音楽プロデューサーを務めたこともある藤井フミヤさんは、初期の頃に発売されたパイル生地 のPコートや、着るとわかる計算されたシルエットのシルク素材が使われたスカジャンなど、GOODENOUGHらしいシンプルなのに他にはないデザインに魅了されていたのだとか。
もともとファッション業界にいて藤原ヒロシ氏とも親交の深い俳優の村上淳さんは、日本のストリートブランドでもっとも歴史のある「TAR」とのコラボアイテムのスタジャンをはじめとする多くのアイテムを上手に着こなされています。
自身のファッションブランドを持ち、三代目 J Soul Brothersのおしゃれ番長とも呼ばれているNAOTOさんは、GOODENOUGHの絶妙にバランスの取れたハズしで目を引くミリタリーアウターを念願叶って手に入れ、愛用されています。
他にも、シンガーソングライターの大塚愛さんはセカンドラインのRESONATE GOODENOUGHを愛用されていて、コラボTシャツをツアーグッズに採用されるなど、GOODENOUGHは多数の芸能人に愛されています。
まとめ
かつて一世を風靡したブランド、GOODENOUGH。
高い品質を保ち、ベーシックで使いやすいことにもこだわりつつ、既存のありふれたルールを壊すことで唯一無二のカリスマブランドとなり、1990年代にはgのロゴが溢れました。
そこにはデザイナーである藤原ヒロシさんの、自分が欲しいと思うものを作りたいという思いと、まだみんなが知らない新しいものを届け続けるというこだわりがありました。
ブランドは終了し、新しいものに出会う機会はなくなってしまいましたが、ブランドがなくなっても生み出された数々のアイテムは多くの人の心に残り、伝説として語り継がれるだけでなく、今でも袖を通す誰かの心を高揚させています。
以上、
「GOODENOUGH」についてお届けしました。